結論:配布・初心者は2ピース、月2–4回以上で寄せを重視する段階は3ピース。2ピースは低スピンで直進性・耐久・単価に優れる。3ピースは中間層でアプローチスピンと打感を調整し、硬速グリーンや競技週で効果が出る。
結論:初心者・販促で「まずは2ピース」、頻度が上がりアプローチ重視なら「3ピース」
まずは2ピースが妥当です。月2–4回以上ラウンドし、アプローチの“止める”需要が出たら3ピースへ。競技週は3ピース優先が目安です。
2ピース(アイオノマー〈サーリン〉)は低スピン・直進性・高耐久・低単価で、初心者や販促の大量配布に最適です。3ピースは中間層によりアプローチスピンと打感の微調整が可能で、硬い/速いグリーンやクラブ例会参加の段階で費用対効果が立ちます。ロストが多い時期や冬季の低温は2ピースが合理的です。B2Bでは、DTCなら2ピースでも利幅確保、卸では3ピースの方が利益安定という構造を前提に販促計画を立てましょう。
こんな人は2ピース
練習量が多い、コスト重視、ロスト多め、冬季主体、初心者・高ハンデに向きます。直進性と耐久が判断軸です。大量配布・イベント記念・練習場常備球にも好適です。
こんな人は3ピース
月2–4回以上ラウンド、アプローチで止めたい、クラブ例会参加、速いグリーンのコースに適します。中間層の効きで寄せの再現性が高まり、名入れ“見栄え品”やコンペ賞品としての説得力も上がります。
✔ 正しい理解 — 「3ピースの方が必ず飛ぶ」は誤りです
飛距離は主に圧縮度・打点品質・ヘッドスピードで決まり、2ピースと3ピースは同圧縮なら差が小さいことが多いです。3ピースの主眼はアプローチスピンと打感の調整です。
✘ よくある誤解 — 「層が多いほど飛ぶ」
層数は“飛距離の絶対量”ではなく“スピンや打感の調整幅”に寄与します。
2ピースと3ピースの違いとは(構造・打感・スピン・耐久・コスト)
2ピースは“芯+アイオノマー〈サーリン〉外殻”で低スピン・高耐久、3ピースは“芯+中間層+外殻”でアプローチスピン/打感を調整します。距離差は同圧縮なら小さめです。
2ピースは工程がシンプルで良率が高く、単価が低いのが特徴です。3ピースは二次包覆+研磨が入り、中間層の硬/軟や厚み(約0.6–1.1mm)でドライバーの回転・ウェッジの食いつきを調整できます。両者ともアイオノマー〈サーリン〉外殻のため耐切れ・耐摩耗に優れます。コスト差は同級材料で+10–30%が相場観です。
性能比較(要約表)
| 軸 | 2ピース | 3ピース | 判断 |
|---|---|---|---|
| 打感 | やや硬/パリッ | やや柔/細やか | 好みだが寄せは3P有利 |
| ドライバー回転/直進 | 低~中/直進性高 | 中/可調性 | 距離差は同圧縮で小 |
| アプローチ | 中~低 | 中~高 | 止めやすさは3P |
| 耐久 | 高 | 高 | いずれもアイオノマー強い |
| コスト/良率 | 低/高 | 中/中 | 3Pは+10–30%目安 |
材料・成形の要点
BRコア+ZDA+過酸化物で圧縮・反発を調整。3ピースはイオノマー系中間層(硬/軟ブレンド)でスピン設計、外殻はShore D 58–72相当のアイオノマー〈サーリン〉。成形は圧芯→包覆→研磨→塗装/印刷(3ピースは包覆2回)。同心度(Total Runout)と研磨余量の管理が歩留りと外観均一性を左右します。
シーン別・頻度別の選び方(初心者~例会/季節/風/コース条件)
消耗多・コスト重視・冬季は2ピース、速い/硬いグリーンや競技週は3ピース。月2–4回でアプローチの成果が出てきたら3ピースへ。
まずは場面別の早見表で当て込み、次にラウンド頻度×硬指標で切替の是非を決めます。ロストが減り、ワンチップ・ワンパット成功が伸びてきたら3ピースの費用対効果が見えます。
| シーン/条件 | 推奨 | 理由(簡潔) |
|---|---|---|
| 練習場(球数多い/リズム作り) | 2ピース | 低価格・耐久・印刷耐摩耗 |
| 初心者/高ハンデ(>25) | 低圧縮2ピース | 低スピンで直進・許容大 |
| 中ハンデ(25–10)寄せ重視 | 3ピース | 中間層でアプローチスピン向上 |
| 硬め/速いグリーン・夏の乾燥 | 3ピース | 咬みを上げ転がり抑制 |
| 水多・ロスト多/企業イベント | 2ピース | 消耗大は低コスト優先 |
| 風が強い日(元々低スピン) | 3ピース | 適度回転で高さ/落点制御 |
| 冬季(<10°C) | 低圧縮2P or やわらかい中間層の3P | 低温硬化への対策 |
| クラブ競技/例会 | 3ピース優先 | グリーン周りの戦略幅 |
ラウンド頻度での切替基準(2→3ピース)
頻度口径
-
≤1回/月 または 主に練習場 → 2ピース継続
-
2–4回/月(週末ゴルファー) → 硬指標2項を満たせば3ピースへ
-
≥1回/週 または 月例・リーグ参戦 → 3ピース優先(競技週は統一運用)
硬指標
-
A:損耗/予算=平均ロスト≤2球/18H、かつ3ピース化で1Rコスト増が小幅
-
B:アプローチ成果=直近4Rで50yd(ヤード)以内のワンチップ・ワンパット≥25%、または盲測で近寄り+15%&ドライバー距離損失≤5yd(ヤード)
✔ 正しい理解 — 頻度が上がるほど“アプローチでの省杆”が単価差を吸収します
月2–4回以上ラウンドし寄せ・パットが整ってくると、3ピースの制動性がスコアに転化しやすく、単価差をラウンド回数で薄められます。
✘ よくある誤解 — 「柔らかければ誰でも良い」
接触品質(打点/入射角)が安定しない段階では、スピン増の恩恵が出にくく、2ピースの直進性/コストが勝ります。
価格と利益:日本小売の相場・到岸の目安・B2B利益モデル(2025年10月時点)
(2025年10月時点)日本の店頭目安は2ピース約¥133–¥183/球、3ピース約¥308–¥383/球。FOB中国は2ピース約¥60–¥120/球、3ピース約¥90–¥150/球、到岸は概ね+¥12/球相当です。
小売相場のレンジとFOB→到岸のラダーを把握すると、卸/直販(DTC)それぞれの粗利設計が明確化します。名入れ販促は2ピース基軸、見栄え/競技週は3ピースで単価を上げても利益が安定します。色数・化粧箱も利益に影響するため、BOM(ボール+塗装+印刷+箱+内装)で試算するのがコツです。
| 構造 | 代表モデル | 参考小売(1ダース) | 1球単価 |
|---|---|---|---|
| 2ピース | SRIXON DISTANCE | ¥1,870–2,200 | ¥156–183 |
| 区間口径 | — | ¥1,600–2,200 | ¥133–183 |
| 3ピース | BRIDGESTONE e12 Contact | ¥3,680–3,980 | ¥306–332 |
| 3ピース | Vice Tour | ¥4,580 | ¥381 |
| 区間口径 | — | ¥3,700–4,600 | ¥308–383 |
FOB/到岸・販路別利益(日本B2B・必須)
DTCは2ピースでも設計次第で確保可能、卸は3ピースの方が利幅が安定します。(すべて2025年10月時点の目安)
| 項目 | 2ピース | 3ピース |
|---|---|---|
| FOB(円/球) | ¥60–120 | ¥90–150 |
| 到岸概算(円/球) | ¥72–132 | ¥102–162 |
| 税込小売(円/球) | ¥138–183 | ¥330–383 |
| 税抜小売(円/球) | ¥125–166 | ¥300–348 |
| 卸売70%→粗利(円/球) | −¥33 ~ +¥44 | ¥34–¥142 |
| DTC→粗利(円/球) | ¥10–¥94 | ¥118–¥246 |
B向けの読み方
-
2ピース×卸:FOB高止まり+低小売だと利幅圧迫。練習場・自社DTCで回収。
-
3ピース×卸:小売レンジが高く、価格改定余地があるため粗利の再現性が高い。
-
販促/名入れ:単色・白基調が歩留安定。多色・特色は耐摩耗/耐アルコール・塩霧で事前検証が安全。
✔ 正しい理解 — 関税は0%でも輸入消費税10%が必要です
HS 9506.32(ゴルフボール)は日本関税率0%ですが、課税標準(CIF等)に対して消費税10%が課税されます。実務ではここを見落とすと合計見積がブレます。
✘ よくある誤解 — 「関税0%なら税金はゼロ」
消費税10%は別途必要です。課税事業者であれば仕入税額控除の対象になり得ます。
性能レンジとテスト:数値で見る違い
ドライバー回転は2ピース約2200–2800rpm(回転/分)、3ピース約2400–3100rpm(回転/分)。50yd(ヤード)アプローチは2ピース約5000–7000rpm、3ピース約6000–8000+rpmが典型です。
距離の絶対差は同圧縮で小ですが、停止距離や至近3m以内の近寄り率で違いが顕在化します。グリーン硬/高速・ラフが薄いコースでは3ピースの恩恵が体感しやすい設計です。
盲測A/Bの実施手順(9Hで可)
-
50yd(ヤード)×各10球:落点から停止までの転がりを記録(3ピースで平均−1.5~2mが目安)
-
9I×各10球:旗竿3m以内の回数(3ピースで+15%が目安)
-
ドライバー×各6球:有効落下点からの平均距離(3ピースで≦5yd(ヤード)低下が許容)
-
判定:3項目中2項目クリアで3ピースへ移行
競技可否:適合球リスト(R&A/USGA)に載っていれば材質/層数不問
2層/3層のアイオノマー〈サーリン〉球は材質や層数で禁止されません。該当モデルが適合球リスト(R&A/USGA)に掲載されていれば競技使用可能です。
プロツアー実務ではウレタン多層が主流で、アイオノマーはアプローチ制動で劣るため採用率は低めです。ただしアマチュア競技でも適合球リスト(R&A/USGA)掲載モデルのアイオノマー球は一般的に使用されています。大会がR&A/USGAローカルルールG-3(適合球条件)を採用する場合、使用できるのは適合球リスト(R&A/USGA)掲載モデルのみです。エントリー前に型式名で検索して確認しましょう。
✔ 正しい理解 — 競技可否は“層数や材質”ではなく「適合球リスト(R&A/USGA)」掲載が鍵
大会がG-3ローカルルールを採用する場合、使用できるのはリスト掲載モデルのみ。2ピース/3ピースやアイオノマー/ウレタンの区別は要件ではありません。
✘ よくある誤解 — 「アイオノマーは競技不可」
掲載モデルなら使用可能です。プロは性能方針でウレタンを選ぶ傾向が強いだけです。
B2B調達の勘所:MOQ/納期/印刷・品質管理と中国OEM工場一覧
量を捌く販促は2ピース、“見せ場”やアプローチ制御は3ピース。MOQ・色数・印刷耐久・塗装仕様・研磨余量・歩留りの合意が失注リスクを下げます。量産立ち上げ時は歩留りと仕掛在庫バッファを事前合意しましょう。
-
仕様決め:圧縮度・外殻硬度・中間層(硬/軟)・塗装体系(硬膜/柔膜)・艶/マット
-
印刷:色数/位置/サイズ、耐摩耗・耐アルコール・塩霧を前検証。にじみ・色差対策に特色見本を共有
-
検品:同心度外観、研磨余量のムラ、塗膜硬度・光沢、印刷密着
-
納期/数量:試作→量産の立ち上げ期間を見込む(3ピースは二次包覆由来の歩留り変動に注意)
-
梱包:化粧箱/内装(スリーブ)の刷色・紙厚、輸送耐性の落下試験
| Company | Location | Key Products | Typical MOQ |
|---|---|---|---|
| Shenzhen Xinjintian | 深圳 | 2/3/4層(アイオノマー/ウレタン)OEM | 3,000 |
| Ningbo Golfara | 寧波 | 2/3層アイオノマー OEM/カスタム | 1,000 |
| Grasbird | 杭州 | 2層レンジ球・ロゴ | 10,000 |
| Albatross | 漳州 | 2層アイオノマー/ウレタン・印刷 | 10,000 |
| Max Golf | 東莞 | 2層レンジ球・3層カスタム | 5,000 |
いつ3ピースへ?—A/B盲検の現場判断フロー
同一日の9–18ホールで2ピースと3ピースを交互に使用し、3項目中2項目を満たせば切替が妥当です(近寄り率+15%・ドライバー距離差≦5yd(ヤード)・50yd(ヤード)転がり−1.5~2m)。
“打感”だけで判断せず、50yd(ヤード)の転がり・9Iで3m以内近寄り率・ドライバーの有効距離を数値で比較します。ロスト≤2球/18Hが安定してきた時期は、3ピースの恩恵がスコアに転化しやすい段階です。競技週は3ピースへ統一し、前日30–60yd(ヤード)の落点と転がりを重点練習すると適応が早まります。
FAQ
初心者は結局どっちが良いですか?
まずは2ピースです。直進性・耐久・単価の総合点が高く、ロストが多い初期でもコスト効率が良いからです。
ラウンド頻度が月2–4回に増え、50yd(ヤード)以内のワンチップ・ワンパットが見え始めたら3ピースへ。グリーンが硬/速いコースや競技週は3ピースを推奨します。2ピース→3ピースの切替はロスト≤2球/18H+寄せ率改善の2条件を目安に。
ヘッドスピードが遅めでも3ピースは有利ですか?
低速域では“低圧縮2ピース”または“やわらかい中間層の3ピース”が合います。
ヘッドスピードが90mph未満なら、硬く重い設計は反発・打感のミスマッチが起きやすいです。低圧縮2ピースでまず打点品質を整え、寄せの“止め”が必要な段階でやわらかい中間層3ピースに移行するのが安全です。
名入れ時の最小ロットと納期は?
1,000–10,000球帯が主流、表示色数で歩留りと納期が変わります。
小ロットは1,000球クラス、練習場や大量配布は5,000–10,000球が一般的。単色印刷は歩留りが安定し短納期、多色/特色は耐摩耗・耐アルコール・塩霧の前検証を推奨。化粧箱の在庫/刷色でもリードタイムが動きます。
競技でアイオノマー球は使えますか?
使えます。大会がR&A/USGAローカルルールG-3(適合球条件)を採用する場合、適合球リスト(R&A/USGA)掲載モデルであることが条件です。
材質や層数の制限はありません。プロはウレタン多層を選ぶのが主流ですが、アマチュア競技では適合球リスト(R&A/USGA)掲載モデルのアイオノマー球も一般的です。事前に型式名でリスト検索を。
卸とDTC、どちらが儲かりますか?
3ピースは卸でも利幅が安定、2ピースはDTCでの回収が要点です。
2ピースは小売レンジが低いためFOB上振れに弱い一方、DTCなら梱包/販促設計で利幅を作れます。3ピースは小売レンジが高く、卸70%でも粗利が再現しやすいのが特長です。
冬はどの構成が良いですか?
低圧縮2ピースか、やわらかい中間層の3ピースです。
<10°Cでは材料が硬化するため、全体圧縮を下げるか中間層を軟化した設計が快適です。指先の感度が落ちる季節は、白基調+高コントラスト印刷で視認性も確保しましょう。
まとめ
C向けは、はじめに2ピースで直進性とコストを確保し、月2–4回+寄せの成果が出た段階で3ピースへ。競技週は3ピースに統一して落点と転がりを事前把握するのが近道です。
B向けは、量の配布=2ピース×単色印刷で歩留りと在庫回転を安定化、見栄え/競技=3ピースで粗利の再現性を取りに行くのが王道です。BOM可視化と前検証(摩耗/アルコール/塩霧)でクレーム率を下げましょう。
あわせて読みたい — 中国からゴルフボールを輸入する方法|手順・コスト・注意点を解説










